【南区】空き家バンク京都 子ども食堂を取材しました!

 「空き家バンク京都 子ども食堂」さんは、空き家バンク京都の皆さんを中心に運営されている子ども食堂です。

 これまで、月1回のお弁当配布だけでなく、時期に合わせたイベントとして、クリスマス会や餅つき、夏には夏祭りなど、参加者の皆さんに喜んでもらえるイベントを企画されています。
 
 取材日当日はあいにくの雨模様でしたが、この日はバレンタイン企画としてお菓子すくいが用意された他、コーヒー豆の焙煎の講師の方をお呼びして、焙煎したてのコーヒーを試飲したり、「『おかあさんといっしょ』4代目身体表現のおねえさん」のいとうまゆさんがゲストとして参加されたり、楽しい雰囲気があふれていました。

 SNSを使った情報収集や発信に力を入れることで、多くの支援物資を得る流れを作られています。また本業である空き家物件の内見等を通して得た様々な人とのつながりを大事にしておられました。

 そんな「空き家バンク京都子ども食堂」は、地域の方だけでなく、山科区や伏見区などの他区からも多くの人が参加されています。

 運営されている鈴木さん、井上さん、平木さんに活動に込める想いについてお話をうかがいました。

★誰でもどうぞ
 誰でも来ていただけるような子ども食堂をイメージしている。誰でも訪れやすい雰囲気、場所を作ることで、その中に一人二人でもひとり親家庭や貧困を抱える家庭などに届いていればいいと思って活動している。

★大切にしていること
 まず自分たちが楽しむこと。自分たちが楽しまないと子どもたちに伝わってしまう。楽しんでこそ子どもたちにもワクワクが伝わると思う。

★空き家バンク京都子ども食堂の役割
 私たちが活動の周知告知を強くしていき、どういった形で運営しているのかを世間に知ってもらうことで、他の子ども食堂にプラスに働くようにしたい。企業・個人・団体に子ども食堂への関心を持っていただくこと、子ども食堂も知っていただくことで、子ども食堂全体が協賛を受ける流れを作ることが私たちの役割だと考えている。
 私たちは、たくさんのご支援をいただくことで活動ができているが、他の子ども食堂ではそのような手段がないところもたくさんある。皆がチームという考えで、私たちにできることがあれば協力したい。

 自分たちの活動が、子ども食堂全体が充実に発展させていきたいという思いを語ってくださいました。今後は、子ども食堂を知っていただくことをコンセプトとした誰もが入りやすい形のカフェも運営していきたいとのことです。
 これからの空き家バンク京都子ども食堂さんの活動が楽しみになりました!

 今回のインタビューの様子は動画に収めておりますので、そちらもぜひご覧ください。

【右京区】おいでやす食堂を取材しました!

 現在、多様な担い手により活動が広がっている子ども食堂… 
 今回は、京都市西院老人デイサービスセンターを拠点とする「おいでやす食堂」を取材しました!

 「おいでやす食堂」は、施設の職員さんが地域の人たちと一緒に立ち上げた、「みんなの居場所制作委員会」が母体となる子ども食堂です。
 以前は子ども達が施設を訪れ、食事をしながらデイサービスの利用者さんとの交流もあるなど賑わっていましたが、コロナ禍により一時休止を余儀なくされました。
 しかし、活動者のみなさんの「コロナ前に来ていた人とのつながりを切ってはいけない」という思いから、現在はテイクアウト方式で活動を継続されています。

  活動者のお一人であり、施設職員の田端さんにお話をお聞きしました。

 ●つながりについて
 田端さん「つながりを絶やさないためにテイクアウト方式に切り替えて3年経ちましたが、徐々に以前のつながりが戻ってきていると感じています
 「コロナ前から参加していた人のつながりによって、参加する人がまた戻ってきたのが嬉しいですね

 ●多世代の交流拠点として
 ここの特徴はデイサービスの利用者さんも準備作業に参加されていることです。
 現在、テイクアウト方式で提供しておられるカレーライスの仕込み作業はなんと利用者さんが行っているとのことでした。皆さん、楽しくおしゃべりしながら慣れた手つきで野菜の仕込み作業をされておられました。
 このように利用者さんも子ども食堂の参加者のひとりとなっています。

 田端さん「子ども食堂としてはいますが、実際は子どもだけでなく、多世代が交流する場所、地域の色んな方の居場所になったらいいなという気持ちで活動しています

 少しずつコロナ前の日常が戻りつつある現在、いずれはいろんな世代の人が交流しながら食事を取る以前の形式に戻していきたいとのことです。
 お互いが助けあったり、遊んだりする以前の光景が見られる日がまた見られるかもしれませんね。

 利用者さんによる準備作業が始まった経緯や、その思いについてお話しいただいた内容を動画でまとめましたので、こちらもぜひご覧ください。

【下京区】Niji caféを取材しました!

Niji caféは毎週金曜日16時半から18時で行われている誰でも利用できる子ども食堂です。
子ども食堂への思い、地域への思いを語っていただきました。
この日のメニューはシチューとサラダとパンでした!🍞🥗
お家ではあまり食べない子も「おかわり」をしてくれる姿や、毎週金曜日を楽しみにしてくれている家族の姿が見られる地域の居場所となっています。
Niji caféについてそれぞれの関わる人がどう話されているのかを藤井さんにお聞きしました。

🌸自然な交流が大事🌸
色んな人が交流する中で「自然に助けが必要やなっていうときは手助けするし、ほっといてもなんもないなっていうときは特に何もしない」というように、自然な形で出会いが生まれる場を大事にされています。

🌸理想はお互いさまの関係🌸

地域の人が、子ども食堂やっているんやったらこれ食べてとか、お互いさまの関係が理想。ご近所づきあいが出来たらいいな。」と、地域の人の交流の場にしていきたいという思いをお持ちでした。

🌸最後にNiji café 藤井さんからのメッセージ🌸
「色々な方に子ども食堂全体を知ってもらいたい。そのうえで、子ども食堂に来ること自体がネガティブなイメージにならないような雰囲気をみんなで作っていきたい」

【南区】令和4年度 第2回子どもの居場所づくりネットワーク情報交換会を開催しました!【3/13開催】

 子どもの食と体験を支える仕組みの充実を目的に、南区内で子ども食堂を実施されている運営者の方にご参加いただきました。

1.事例発表「地域通貨『べる』について(京都市山科青少年活動センター 清水氏
 「べる」(http://ys-kyoto.org/yamashina/beru-top/)とは、青少年の「まなべる」「たべる」「あそべる」体験を促進するため、京都市山科青少年活動センターが発行する地域通貨です。この取組みを通じ、協力する地域の商店と青少年とがつながり、その成長を地域が支える仕組みの創出がねらいとされています。
 南区でも同様の目的を持って活動を開始した、「子どもチケット『スマイル』」を普及していくための学びとして、「べる」の先行事例を紹介していただきました。
 参加者からは、
 ・「べる」の取組みは年間どれぐらいの寄付で運営されていますか。
 ・中高生が地域通貨を使いたいと思っているのはどのようなお店ですか。
 ・学校に広報への協力をお願いすることはありますか。
 など、活発な質問が出されました。

2.「子どもチケット『スマイル』」の取組みについての意見交換
 次に、参加者同士で「スマイル」の取組みについての現状と今後への課題について意見交換をしました。
・地域の商店に「スマイル」の協力店になってもらえるようお願いした。快く引き受けてくれるお店もあれば、断られるお店もあった。分かりやすく説明できる資料が必要だと感じた。
・子どもたちにも配布を行った。今回は参加した子どもたちにどんどん配布したが、どのような基準で配布すればいいか、基準が必要だと思った。
 など、「スマイル」のルールづくりと協力店拡大への課題についての意見が示されました。 

 最後に現在の活動状況など自由な意見交換を行いました。
 参加者からは、企業や農家からの食材提供などの情報があっても、「引き取りにいくための交通費の負担」といった悩みもあがり、「個別ではなく、団体間で調整することで、それぞれの負担が小さくできないか」といった食材を効率的にシェアできる方法についても議論が交わされました。

 今回初めて南区の子ども食堂ネットワークとして事例発表を聞く機会となり、同じ話題に関心を寄せることで、ネットワークとしての一体感を感じることができました。
 南区社協ではこの協力関係を活かし、情報交換会で出された悩みの解決やアイディアの実現にむけて取り組んでいきたいと考えています。

 

【西京区】西京区内の子どもの居場所情報交換会を実施しました!【3/7開催】

 西京区で子ども食堂や学習支援などを実施されている12の団体と、地域の子育て支援拠点である児童館の方にお声がけし、総勢49名の方にご参加いただきました!

全体進行は、「洛西こども食堂」の東さんにお願いし、
終始柔らかい雰囲気で、また実践者としての視点も踏まえて進行をしてくださいました。



 新型コロナウイルスの影響で、様々な地域活動が休止を余儀なくされたり、制限されるなか、
西京区内の子どもの居場所は増えています。
 「地域のなかに、子どもたちが楽しめる場所をつくりたい」
 「学校や家庭以外の場で、見守られているんだ、と子どもに感じてほしい」
 それぞれの活動は、運営するスタッフのみなさんのそんな思いから始まっています。

 今回は、この1年で新たに活動を始められた「竹の子学習ひろば」「福西子ども食堂」の2団体より、活動報告を行っていただき、それぞれの団体同士で、普段の悩みや思いを共有しながら、「地域での子ども支援」という観点から、児童館の方も交えて、グループごとに情報交換を行いました。

〈活動報告〉

〈グループごとの情報交換〉

 参加いただいたみなさんからは、
・団体、区役所、児童館職員が一同に会したので、子どもへの支援全体の中で居場所活動を捉えることができた。
・自分たちの活動を言語化し、発信するいい機会になった。多くの方の活動の話を聞いて励みになった。
・つながりや居場所の提供というところで支援する側のモチベーションは一緒だということがわかった。小学生だけでなく幅広く地域に根差した支援をしていきたい。
といったお声をいただきました。

  次年度以降も、また運営団体のみなさんと相談しながら、西京区の子どもの支援を考える場づくりをしていきたいと思います。

【下京区】「タテヨコナナメ マチノコト わーくしょっぷ(子どもの居場所情報交換会 同時開催)」を開催しました!【3/3開催】

 下京区社協は、「タテヨコナナメ マチノコト わーくしょっぷ」を開催しました!

 本ワークショップは地域福祉の活動に関係する人々、担い手、参加者を問わず、コロナ後の地域福祉活動の再出発を目的に行い、子どもの居場所の他、様々な立場から26名の方にご参加いただきました。

〈内容〉
○手作りわーくしょっぷ~アロマスプレーづくり~
 講師:オープンカフェボランティアの皆様
○活動紹介…オープンカフェ、下京男塾
○マチノコトわーくしょっぷ…テーマ「誰もが参加できる居場所」
 講師:大谷大学 志藤教授

 当日は区内で活動するボランティアの方からアイスブレイク、活動紹介の後、大谷大学の志藤教授より「誰もが参加できる居場所」をテーマにグループワークを実施しました。

〈参加者同士で新たなつながりが…!〉
 グループワークでは「子どもの居場所に囲碁将棋を教えに行けるよ」「居場所のスペースが狭くてもお手伝いできることがあるよ」等、今後の新たな活動に結びつきそうなつながりが生まれていました。

 〈中学生の言葉に耳を傾ける場面も!〉
 当日は中学生も参加してくれ「インスタ映えできるオシャレな居場所がいいな」「静かすぎるより、音楽が流れているような開かれた居場所がいいな」と新たな視点から話があり、他の参加者も熱心に耳を傾けていました。

 〈居場所はそこにいる皆で手作りする〉
 志藤教授からは「まちづくりにも期限があり、どんどん新しいことをしていかないとダメになってしまう」「居場所はしてあげる、してもらうではない、そこにいる皆で手作りすることが大切」との話がありました。

  ワークショップ終了後も、参加者の方同士でお互いに情報交換される姿が印象的でした。下京区社協では今後も地域福祉活動に関わる方々の横のつながりづくりや、「やりたい!」を応援いたします。



【市域】《報告》子どもの居場所づくり学習会を開催しました!【2/14開催】

子どもの居場所づくり学習会-子どもの権利を学ぼう-
 214日、ひと・まち交流館京都で、子どもの権利について講座とワークショップで学ぶ学習会を開催し、子ども食堂など子どもの居場所に関わる方25人が参加しました。

『子どもの権利を学ぼう!~子どものことを大切にする居場所づくり~』
 講師:長瀬正子さん(佛教大学社会福祉学部 准教授)
1.コロナ下で浮かび上がったこと
 コロナ下は、今まであった様々な問題が色濃く表面化された時期であるとし、コロナ下の子ども・若者の思いが共有されていない現状があったことが指摘されました。
 また、暴力など厳しい状況に置かれている子どもたちは、厳しい状況が「普通の日常」であり「自分が悪い」と感じていることがあるとしました。

2.「あなたはいまどんなきもち?」
 気持ちは「今・ここ」の状態を教えてくれる目印であるとし、今の気持ちを共有するワークをしました。
「たのしい」「つかれた」など今の思いをグループで共有しました。 「自分の気持ちを知ることで、必要な手当て(ケア)を行うことができる。」という一方で、危機に瀕した状況下では気持ちが出せず、気持ちを凍らせてしまいます。凍らせた気持ちは安心する場で溶けるものであり、気持ちの表出は「言葉」だけに限りません。子どもの居場所はその思いがキャッチされる場となることができます
 このワークから「子どもだけでなく自分の思いの理解もできた」や「普段の子どもの姿と照らし合わせ子どもの声を聴こうと思った」との感想が寄せられました。

3.子どもの権利条約
 子どもの権利には「生きる権利」「育つ権利」「まもられる権利」「参加する権利」があります。この権利が守られるには、子どもの権利が何であるのか子どもが知ること大人の権利が守られていることが重要であるとしました。子どもにとっても大人にとっても「権利」を考える有効なツールとして絵本の紹介もありました。
 「言うことを聞かない、あばれる、奇声を発するなどの子どもの言動が出るのは、その子が安心できる場所と感じているからということにハッとした。その背景にあるものを考えて支援していきたい。」「子どもの権利を伝えていきたい」「子どもの声を聴くことが重要」と気づきと学びの多い学習会となりました。

【上京区】「上京こども応援団」令和4年度交流会を開催しました!【2/2開催】

 上京区では、区内で子どもの居場所づくりに関連した活動に取り組む団体を中心としたネットワーク「上京こども応援団」を令和3年度に結成しました。

 昨年度に続き2回目の開催となった今回の交流会は、区内の子ども食堂や不登校の親の会のスタッフ、学習支援のボランティア活動をしている大学生、社会貢献活動に取り組んでいる企業、保育園や中学校の先生など、様々な立場から23名の方にご参加いただきました。

 第1部では、「笑顔で支える♪安心・安全な居場所づくり」というテーマで、一般社団法人オン.プロジェクト 代表理事の白川知子さんにお話しいただきました。子どもの居場所を運営する際、子どもが喉を詰まらせてしまったり、怪我をしてしまったりするリスクを減らすためにはどのような工夫ができるのか、そして、万が一事故が起きてしまった際にはどのような対応が適切なのか、わかりやすく教えていただきました。

〈何よりもまず、予防が一番大切〉
 白川さんからは、
「あらかじめリスクを想定しておくことやスタッフの人数に余裕を持たせることも、予防のうち」
「他の団体と交流したり、スタッフ間で対話したりすることで、想定の幅が広がる」などのお話があり、
参加者からは、「少しの変化に気づくためには、通常時の様子をしっかりと観察しておくことが大事だと気づいた」等のご意見がありました。

〈第1部の様子〉

 続いて第2部では、4つのグループに分かれて意見交流を行いました。
〈子どもの居場所にはどんなリスクがある?〉
 1つ目のグループワークのテーマは「安心・安全な居場所づくりに向けて、工夫していること/気になっていること」でした。「誤飲、食中毒、アレルギー、行き帰りの事故、子ども同士のトラブル、情報の流出、とじこめ(建物内)」などのリスクが上がり、それぞれ工夫していることなども情報交換を行いました。

〈グループワークの様子〉

〈上京区が子どもにとってどんな地域になったらいい?〉
 グループのメンバーを入れ替え、意見交換したところ、
「信頼できる大人と出会える場が、家や学校以外にも沢山あればいいな」
「子どもと高齢者が一緒に過ごす時間を増やしたい。多世代交流の場が欲しい」
「居場所に出て来づらい人や、つながる力が弱い人とつながっていくためにはどうすればいいかな」
などなど、時間が足りないくらい様々な意見が出て、どのグループも大盛り上がりでした!

 また、居場所づくりをしている人だけではなく、それを応援する企業や学校の先生なども参加されていたので、それぞれの立場から「こんなことで協力できるよ」とアイデアが出て、アンケートでは「横のつながりができて良かった」「様々な立場の方々と意見交換ができて面白かった」などのご意見をいただきました。

 交流会は今後も定期的に開催予定です。今後の企画についてのご意見も募集しておりますので、上京区社協までお気軽にお問い合わせください!

【東山区】令和4年度 子どもの居場所づくり情報交換会を開催しました【1/24開催】

 124日(火)、東山区役所にて情報交換会を開催しました。東山区の子どもたちを取り巻く現状や、地域の活動状況などについて意見を出し合い、東山区に住む子どもたちみんなが安心して暮らせるまちづくりについて話し合いました。

【ご意見】
 学校とのつながり
  ・地域ぐるみで子どもたちを見守るためには、もっと学校と連携したい
  ・子どもたちも学校の先生に学校以外の活動を見てもらえると喜ぶ
  ・学校と同じ方向を向いて活動したい
  ・どうすれば支援を必要とする子どもたちに情報が届くのか
  ・学校や行政に働きかけて、チラシを配布することができた

 活動の中で発見
  ・小学生の時に参加していた子が大学生になって指導員として戻ってきてくれた
  ・楽しい思いをした子は年月が経ってからでも地域に戻ってきてくれる

 東山区で子どもとともに暮らすために・・・
  ・たくさんある地域の魅力や楽しい活動をもっと知ってほしい
  ・のびのびと遊べる場所がほしい
  ・子育て世代が住みやすい住居があれば・・・

 情報交換会を通して、様々な立場の機関や運営者がそれぞれの思いで活動されていることがわかりました。また、子どもの居場所は経済状況の厳しい環境に置かれている子どもたちを救済するだけでなく、子どもの社会性や食育、地域の活性化など、様々な活動へと広がりをみせていると感じました。これらの素晴らしい活動が地域に求められ根付いていくよう、そして、新たに子どもの居場所を始めようとされている方にとって参考となるよう、今後もお手伝いが出来れば幸いです。

【左京区】令和4年度 子どもの居場所づくり情報交換会を開催しました!【12/11開催】

 昨年の情報交換会では、各団体から「こんな時どうしてる?」という質問と、それに対して「ウチはこんな風にしているよ」という工夫やアイディアが共有される場面が多くありました。そうした流れから、「子ども食堂同士の横のつながりを作っていきたい!」というお声が自然にあがり、「SNSを使って、気軽に繋がってみるところから始めては?」とイメージを膨らませたところで閉会となりました。

 今年の情報交換会では、そのイメージをより具体的にすることを目的に、「こども食堂『からふる』」さんと、「てらこや子ども食堂」さんを中心に、運営者の立場で情報交換会を進めていただきました。

《内容》
◎活動紹介
◎運営上でなどについて意見交換
◎グループに分かれて、より深く知る
◎課題・悩みごとにについて、グループ内で一緒に考える
◎閉会後、寄付物品の受取り、名刺交換、熱い立ち話・・・etc.

《情報交換ではこんなお話がありました》
〇子ども食堂の趣旨をどう伝えたら良いか?
〇貧困世帯とだけ繋がるのは難しい。120食出たら、1割がそうかな?、学生ボラが100人いれば、その1割がヤングケアラーかな?という程度。親が困ると子も困る。繋がりたい「そこの層が1割来てくれた」と考えている。
〇子どもには楽しんで貰い、将来自分が居場所を作る側になって欲しいなと考えている。
〇子ども食堂は、学校でも家庭でもなく、よく「第3の居場所」と言われる。色々お話を聞くと、まさしくそうした場になっているのではないかと思う。
〇他の子ども食堂がどんな風に運営しているのか?どんなふうに解決しているのか?など、「よそ」を知ることはとても大切。
〇中学生は学校と部活で疲れている。勉強が嫌い・苦手という意識が強い。どんな風に取り組むと良いかなと考えている。

《最後に・・・》
 今日の情報交換会で、「同じ左京区のどこで・どんな子ども食堂があるのか?」についてクリアになったのではないでしょうか。「ウチと同じくらいの規模」「同じような悩みを持っている」「共感することが多かった」等、つながる理由は色々あるでしょう。是非お互いの活動をのぞきに行ったりして、今後も交流を続けていただきたいです。
 今回の情報交換会では、団体同士で活発に情報交換をされていたので、「つながり」が段々と濃く・強くなってきた印象です。

 今回進行の大役を果たしてくださった、こども食堂『からふる』さん、てらこや子ども食堂さん、ありがとうございました!

★全体会の様子★
     
★分科会の様子★

【伏見区】令和4年度 子どもの居場所づくり情報交換会を開催しました!【12/8開催】

 128日(木)に伏見区役所1階ホールにて、「令和4年度 伏見区子どもの居場所づくり情報交換会」を開催し、伏見区内で子どもの居場所の運営者6団体10名にご参加いただきました。
 
 今
回は2部構成で第1部は区内で子どもの居場所の運営者同士で情報交換会を行い、第2部は「気がかりな子どもに気づくポイント」をテーマに醍醐中央児童館鳥山順子館長にご講演いただき、その後伏見区役所保健福祉センター子どもはぐくみ室山脇智代係長から子どもはぐくみ室の業務説明を行っていただきました。

 第1部の情報交換会では、2グループに分かれてテーマを設けず自由に情報交換を行っていただきました。「活動を始めたばかりで子どもたちの参加がまだまだ少ない。広報はどうしている?」「メニューはどう決めている?」など普段の活動を行いながら「他の団体に聞いてみたい」と思われていたことを積極的に質問し、「広報は複数のSNSで行っています」「コロナ禍で参加人数の調整や下ごしらえを家でしてきたりと変更しました」のように各団体が特色ある工夫を紹介し合うなどして、お互いの活動を知っていただく機会となりました。  

 第2部は「気がかりな子どもに気づくポイント」をテーマに京都醍醐中央児童館の鳥山順子館長から、保護者とのかかわりや発達面において気がかりな子どもの行動や仕草を具体的にご説明いただきました。ご講演をお聞きいただいた参加者の方からは、「気になるところと本当に支援しなければならないところの見極めが難しく、情報を共有することが大切だと思いました」「実例をあげてQ&Aで説明いただいたので分かりやすく、地域と活動者との関係が大切だと感じた」等のご感想を頂きました。

 伏見区役所保健福祉センター子どもはぐくみ室の山脇智代室長からは子どもはぐくみ室についてご紹介いただき、
「子どもはぐくみ室に相談に来られた方に、必要に応じて情報提供として皆さんが取り組んでいる子どもの居場所を紹介したい」
「居場所を運営されるなかで子どもやご家庭について何か気になる事があれば子どもはぐくみ室までご相談ください」
 と参加団体に呼び掛けていただきました。   
 ご参加いただいた皆様ありがとうございました!

子どもの居場所づくりインタビュー調査を行いました!

 京都市社会福祉協議会・区社会福祉協議会は、子どもの居場所づくりの原動力や仕組み、可能性を探るため、市内14団体にインタビュー調査を行いました。ご協力いただいた団体の皆様には厚く御礼を申し上げます。
 今回、分析作業から見えてきたことを、中間報告として約15分の動画でまとめています。ぜひ、ご視聴ください。
 なお、最終報告書は2月頃発行する予定です。視聴後のご意見やご質問等につきましては、京都市社会福祉協議会地域支援部までお寄せください。
 

(令和4年11月19日開催した「子ども居場所づくりシンポジウム」の報告を再収録したものです)

株式会社ミナト様からの乳製品等のご支援について

 去る10月、株式会社ミナト様より、賞味期限間近になってしまった乳製品やパン等を市内子ども食堂へご寄付いただきました。
 受け取られた各団体においてそれぞれの活動で参加者の皆さんにお配りされています。
 この度のご支援に厚くお礼申し上げます。

【受け取られた団体の声】
〈きょうめいじつファミリー食堂〉
 このたびは提供ありがとうございました
 本食堂では5月からの活動開始に伴い今回初の試みでした!!
 学童お迎えの保護者の方や子供たちにたくさん喜んでいただくことができました
 「次はいつやるの?」「またこようね」など、初めてきてくれたお子様ももう次を楽しみにしてくれていました。最初はみなさん遠慮がちなところもあったのですが、どんどんよっていってくれるようなり、うちの職員や私も徐々にやりがいを感じましたまた、次回あればまたよろしくお願いいたします^_^

〈空き家バンク京都 子ども食堂〉
 この度は、たくさんの物資をご寄贈いただきまして誠に有難うございます。
 10月23日に子ども食堂を開催した際に、ご来場の方にお配りさせていただきました。今回はハロウィンパーティもかねて行なっていたので、お子様にはお菓子とあわせてジュース、牛乳を一緒にお渡しいたしました。大変喜んでおられました。大人の方にはパンとスープをお渡しし、
 「早速朝ごはんにいただきました。美味しかったです」とのお声をいただきました。

 たくさんの笑顔がみれましたことご報告させていただきます。
 本当にありがとうございました。

【市域】《報告》子どもの居場所づくりシンポジウムを開催しました!【11/19開催】

子どもの居場所シンポジウム-子どもが地域とつながるために-

 1119日、下京区のKYOCA(京果)Food Laboratoryで、子ども食堂が持つ価値や地域と新しいつながりのカタチを深めるシンポジウムを開催し、参集とオンライン配信合わせて約120人が参加しました。

1.『子どもの居場所づくり インタビュー調査から見えたこと』
 (京都市社会福祉協議会 地域支援部)
 20228月から10月にかけて子どもの居場所の14団体の実践者にインタビュー調査を行った結果の中間報告を行いました。「セブンクエッション」と題し、立ち上げのスタイルやスタッフ、運営に関すること等を質問し、いくつかのカテゴリーにわけ分析しました。その結果、活動者は多様であり、活動も多種多様なことなどが見え、京都市の子どもの居場所として「多様性と包摂性」が調査の中から報告されました。

 2.『子ども食堂が持つ価値-こどもまんなか社会-』
 講師:湯浅誠さん(認定NPO法人こども食堂支援センター・むすびえ 理事長)

~「こどもが、真ん中」?「子ども、がまん中」?~
 現代社会の子どもの居場所のあり方や、居場所の意味について講演されました。

〇子どもの居場所は誰のため?
 多くの居場所を持つ子が、自己肯定感が高いとされているとし、「すべての子により多くの居場所が必要」と伝えました。子どもの居場所は、
「みんなの中で困っている人を包み込む居場所」
「困っている人をみんなで支え合う居場所」
 の2通りあり、様々な種類の居場所が地域に多く必要であるとしました。また、「子どもの居場所は家庭や学校と対立しない。」とし、家庭や学校に居場所がない子のためだけの場所でないとしました。

〇良い祖先になる。
 子どもの居場所は今いる人をつなぐ「横のつながり」だけでなく、子どもの居場所を経験した子どもが将来地域に何かしたいという想いを育てる「縦のつながり」にもなっている。

3.『子どもの視点に立った、子どもの居場所とは』
コーディネーター:村井琢哉さん(NPO法人山科醍醐こどものひろば 理事長)
コメンテーター:湯浅誠さん
パネリスト:木村友香理さん(NPO法人コミュニティ・スペースsacula 代表)
      中土井海斗さん(こども食堂「からふる」 代表)
      大脇茉那さん(こども食堂「からふる」 副代表)
      森川浩孝さん(京都市立醍醐西小学校 校長)

〇コロナ禍で再確認した子どもの居場所の価値
「誰かと過ごす」ことの大切さを再確認した。
・「子どものために」という想いでやっていると思っていたが自分自身が居場所を求めていたことに気付き
 子どものための場所がみんなの居場所へと実感が変化した。
Face to Face でのつながりの大切さを実感したとともに、子どもの対応力の強さもまた実感した。

 〇子どもの居場所で大切にしていること
メンバーが楽しいことを第一に。実践者が楽しいが子どもの楽しいにつながる。
わくわく感を子どもたちが持てるような取り組みを大切にしている。
・子どもがどんな思いをもって子どもの居場所に来ているのかといった背景を大切にしてほしい。

  参加者アンケートの声では、「自分たちが迷いながら活動していたことが間違いないと救われた」や「学校をはじめ様々な立場、視点から話が聞けたことが良かった」などが見られました。

参考:三宅さん(NPO法人山科醍醐こどものひろば/ファシリテーション・グラフィッカー)
   によるグラフィック・レコーディング

株式会社フォーラムエンジニアリング様からの中華麺のご支援について

 この度、株式会社フォーラムエンジニアリング 様より、自社で製造された中華麺を市内子どもの居場所へご寄付いただきました。
 ご寄付いただいたのは、小麦粉本来の自然風味を活かした麺、通称「フォーラムめん」です。
 これまで8月と10月の計2回実施し、受け取られた各団体では、それぞれの活動で子どもたちへご提供いただき、多くの参加者にお喜びいただいたようです。これまでのご支援に厚くお礼申し上げます。
 同社との連携は今後も継続して行う予定であり、ご支援をいただく際は「支援の輪LINE」にてお知らせします。

【受け取られた団体の声】
〈NPO法人NCMジャパン京都事務所〉
食術支援にてラーメンを子どもたちに提供させていただきました。
 大変おいしくいただきました。中高生が調理しました。
 本当にありがとうございました。

〈カーヤこども食堂〉

 今回はフォーラムめんのご提供ありがとうございます。
 配布したご家庭の方からは夏休み期間中だったため、大変喜ばれました。
 保護者の方より、
「子どもがラーメンが好きなので喜んで食べていました。味も本格的でとっても美味しかったです」
「夏休みなので毎日の食事の支度が大変ですがラーメンならすぐ用意できて子どもも大好きなので嬉しいです」
 子どもたちより、
「夏休みなので自分で作って食べました。おいしかったです。ありがとうございます」
「おいしいラーメンだったのでよかったです。ありがとうございます。またたべたいです」
 等のお言葉を頂戴しました。

〈空き家バンク京都 子ども食堂〉

 この度は、中華麺をご寄贈頂きありがとうございました。お弁当と一緒にお渡しさせていただきました。ラーメンまでもらえるの?!と大人、子ども問わず喜ばれていました。本当にたくさんありがとうございました。醤油味が大人気でした(^^)
 テイクアウトでしたので、その場では実食いただけませんでしたので、お客様よりお写真をいただきました。

【北区】令和4年度 子どもの居場所づくり情報交流会を開催しました!【10/14開催】

 令和4年度kyotoこころつながるシンポジウム ~一人ひとりが安心できる、開かれた居場所づくり~ を通して、他区での取り組み状況や活動者の想い等を共有した後、北区内で子どもの居場所を開設する団体や地域住民との相互の交流の機会を持ち、より良い事業展開に繋がるよう意見交換をしました。

<内容>
①Kyotoこころつながるシンポジウムのライブ配信に参加
 ・発題『一人ひとりが安心できる、開かれた場とは-キーワードは「参加」-』
  永田 祐さん(同志社大学社会学部 教授)
 ・トークセッション
 【聴き手】永田 祐さん(同志社大学社会学部 教授)
 【語り手】中澤博子さん(山科区・安朱学区社会福祉協議会会長) 
      宇野明香さん(特定非営利活動法人 happiness

②北区内の子どもの居場所づくり活動に関する意見交換
 北区内で居場所を運営されている方から、活動を始めたキッカケや想い、活動状況についてお話をしていただきました。
〇柊野ラバーズ
 活動のキッカケは、子どもと公園で遊ぶ中で複雑な家庭環境の子どもや家で食事を摂れていない子どもに出会ったこと。心身の健康には栄養のある食事が大切であることを伝えたいと思い、子どもと一緒に食事作りを行っている。ゆくゆくは、地域の高齢者も参加されて、誰が来ても否定されない場づくりを目指していきたい。
〇であい食堂
 学校に友達がいない子ども、不登校の子ども等の参加があり、食堂の中では子ども同士楽しそうに過ごしている。コロナ禍により食事の提供が難しくなったが、テイクアウトに変更したり、共同募金事業を活用しておもたせ(お菓子)を配布するなど、繋がりを絶やさないようにしている。
〇カフェふらっと紫竹
 コロナ禍になり2年間活動が出来なかったが、現在はアクリル板を設置し、規模を縮小して開催。児童館が会場なので親子の参加もあるが、高齢者も気軽に交流する場になっている。

【中京区】令和4年度 子どもの居場所情報交換会を開催しました!【11/10開催】

 1110日に中京区地域福祉センターにて、中京区地域福祉推進委員会との共催で「中京区・子どもの居場所情報交換会」を開催しました。今回は「困っている子どもや若者に寄り添う居場所」をテーマに、中京区内で食事のほか学習支援等をおこなう団体の運営者や地域・学校関係者等25名にご参加いただきました。

[内容]
〇活動事例の紹介と共有 くらら庵・あかしや輪い和い雀クラブ・セカンドテーブル
〇情報交換

  区内で活動する3団体からの活動事例の報告をいただいた後、参加団体を交えての意見交換をおこないました。今年活動を始められた団体から、長年活動を続けてこられる方へ「継続して活動を続けるには?」の質問に対して、活動を通して人とのつながりを大事にしている」「子どもたちの笑顔がみたいから頑張れるなど、エールを送られました。
 また、食事と学習支援をおこなう運営者からも子どもや若者には夢を持ち続けてほしいなどの熱いメッセージをいただきました。この情報交換会で子ども食堂に関心をもっていただいている方々へ、区内での取組や運営者の想いを関係者に伝えられるとてもいい時間になりました。

 参加者からは、
・「近隣で活動されている団体があることを知ることができてよかった
・「うちを利用している子どもたちにも他の団体もやっていることを伝えてあげたい
・「今度、一緒に見に行かせて
 など情報交換会が終わった後もお互いの情報を交換されているのがとても印象的でした。この情報交換会をきっかけに団体同士のつながりが深めればと思います。

【伏見区】「1日クッキングスクール」を開催しました!【10/6開催】

 106日(木)に、中京区の「ラ・キャリエール クッキングスクール」にて伏見区内で子ども食堂を運営されている団体を対象に「1日クッキングスクール」を開催しました。10団体18名が参加してくださいました。 

 子ども食堂の運営団体を対象にした講習ということで、講師の方には事前に「子どもに喜ばれる味付け」「手に入れやすい食材・調味料」「ホットプレートやフライパンで調理できるメニュー」等のリクエストをさせていただき、この日のメニューは「カレーピラフ」「タコライス」「フレンチトースト」となりました。

 まずは講師の方によるデモンストレーションが行われました。テンポよく調理を進めながらも、各調理工程のポイントも口頭でお伝えいただき、参加者の方は配られたレシピにメモをしたり講師の方の手元やモニターを見たりしながら熱心に聞かれていました。

 デモンストレーションが終わると別室に移動しグループに分かれ、いよいよ調理開始です!
 皆さんデモンストレーションを思い出しながらグループ内で役割分担をして調理を進めていきます。
 基本的に2つの団体が1グループで調理を行ったのですが、調理を通して自然と交流が生まれる場面もありました。

 和気あいあいとした雰囲気のなか各グループでメニューが完成しました!

 できたメニューはもちろん、その場で皆さんいただきます。

 感染症対策として食事の際は参加者の間に仕切りを立て黙食を心掛けたため満足におしゃべりできませんでしたが、完成した料理を一緒に食べる至福のひと時でした。

アンケートでは以下のようなご意見をいただきました。
・簡単にできてアレンジができるような料理だったので、中身を変えてやっていきたい。
・家で作る味付けとは一味違う味で本当においしかったです。素敵なキッチンで楽しく学ばせて頂きまし
 た。
・子供達の好きなメニューで喜ぶ顔が浮かびます。
・メニューがマンネリ化してきてる中、簡単に!低価格で!大量に作れるメニューなのが良かった。 

 今回のメニューをぜひ子ども食堂で子どもたちに振舞っていただきたいと思います。
 ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!

【市域】≪報告≫子どもの居場所づくりの現状とこれからを考える情報交換会(ラウンドテーブル)を開催しました!【10/12開催】

 コロナ禍で子どもたちや子育て家庭を取り巻く環境が変化し続けています。子どもの貧困や社会的養護、少子化の問題なども社会の関心事になっています。このような現状に対して国では、「こども基本法」や「こども家庭庁設置法」が成立するなど、子どもを包括的に支援する動きが進み始めています。
 京都市内では、コロナ禍にあっても子ども食堂や学びの場といった新たな子どもの居場所が、地域の交流や子どもの支援の場として増え続けています。
 そのような中、今回、子どもの居場所づくりの「いま」と「これから」を深め、これからの方向性を探ることを目的に、第一線の子ども・若者、子育て分野に関わる皆様をお招きして、ラウンドテーブルを開催しました。
 「子どもの居場所」「子どもの権利」「社会的養護」「共同の子育て」を軸に、当日の要旨を事務局で編集して、ダイジェスト版としてまとめました。後段のグラフィックレコーディングと合わせて報告します。

≪参加者≫ 順不同
村井 琢哉さん (山科醍醐こどものひろば 理事長)
長瀬 正子さん (佛教大学社会福祉学部 准教授)
宇野 明香さん (特定非営利活動法人happiness 理事長)
藤本 明美さん (NPO法人 京都子育てネットワーク 理事長)
三宅 正太さん (山科醍醐こどものひろば/ファシリテーション グラフィッカー)

1 子どもの居場所づくりの「いま」
   -コロナ禍でも子どもの日常は止まらない-

○日常や子どもの生活と成長は止まらないのに、コロナ禍の環境によって、これまでの活動を止めてしまってよいのでしょうか。「まずは、やってみようよ」という周りの協力者の声にお互いが励まされながら支援を広めていました。
○子どもにとっての時間は、大人とは異なります。コロナ禍の制限によって、子どもは、今だからこそ挑戦できることや、家族以外の大人と出会う機会が奪われていないでしょうか。その結果、選択肢がどんどん狭くなって、経験が得られなくなっていることを危惧しています。子どもの豊かな発想を妨げないよう、子どもにとっての機会の保障が重要です。
○子育ての居場所づくりの20年をふりかえり、親の居場所のあり様や、親同士の関係性のあり方が変わってきていると思います。孤立が深まっている親が増えています。また元気にしている子育て世代に対して、元気だから関わらなくてもよいというのとは違うと感じます。

2 子どもの権利の視点から考える
   -子どもにとっての安心を広めよう-

○こども基本法制に子どもの権利条約が位置づくまで条約の批准から30年かかりました。
また、コロナで子どものしんどさが浮き彫りになりました。学ぶ権利、休む権利、自分の困りごとをきいてもらえる権利・・・、そのような子どもが権利を奪われた状態で生きています。
○まだまだ子どもの権利の保障は制度や施策には根づいていないので、これからどう活かしていくのかが課題です。
○専門職はもとより、子どもも大人も「子どもの権利」を学ぶ機会をつくり、もっと、子どもの代弁機能など、子どもの声をベースにした支援が大切です。
○子どもの最善の利益を守ること、それは親の利益を守ることにもつながっていくので、子どもに関わる大人も、自分の声を取り戻していくことが必要です。とくに子育て世代は次々とステージが変わっていくので声をあげずに終わっています。
○環境によってポテンシャルを発揮して変わっていく多くの子どもと出会いました。支援がうまくいったという実感より、子ども自らが乗り越えていく場面も多いのではないでしょうか。
○もっと子どもへの権利侵害を防げるよう、オンブズパーソン・コミッショナー等、子どもの声とともにのような制度を変えていける仕組みも必要です。

3 子どもの居場所づくりの「これから」
   -支援の輪を拡げ、協働を深める-

○「安全」は広がっても、「安心」は広がらない・・・。もっと広い視点で居場所を捉え直し、「どんな家庭の子どもでも受け入れる」ことができる居場所を目指したり、子どもからSOSが出た時には一歩踏み出せるような運営者が増えてほしいと思います。
○子どもに関する相談窓口は増えているものの、様々な要因で拒絶してしまうこともあり、何気なく困りごとをつぶやける場としての居場所が地域にある意味は大きいです。
○むしろ活動が休みの日こそ、子どもや親同士がインフォーマルにつながれている関係性(出会い直しの場)がつくられているかどうかがポイントではないでしょうか。
○誤解を恐れず言えば、家や学校がしんどくなっても、安心して「家出」のように外に出ることができる地域をどう創っていくかを考えていきたいです。
○行政機関も民間団体も、大人が決めてしまう前に子どもにとってどうだろうと、子どもから話をきいたり、さらにみんながそれぞれの生活の言葉で子どもの権利を話せる社会にしていきたいです。
○一つの組織が全部やらなくてもいいのです。民間は民間でやれることを、行政には行政の役割でチャレンジしていくこと、社協には公と民とのつなぎや連携、仕掛けを期待したいです。
○子どもがいなくても、子育ての経験がなくても、「参加していいよ」という土壌がもっと地域にあったらいいなと思います。
○こじれた困りごとは、居場所があるからすぐに改善する、というものでもありません。この先も支援の輪を広げ、協働して走っていけるのかが問われています。

参考:三宅さんによるグラフィックレコーディング

【山科区】「山科で広がる子ども食堂~皆で語ろう、つながろう~」を開催しました!【10/23開催】

 10/23(日)に、山科青少年活動センターにて、まちのちゃぶ台ネットワーク山科と山科区社会福祉協議会の共催で「山科で広がる子ども食堂~皆で語ろう、つながろう~」を開催しました。
 山科区内で現在子ども食堂をされている人、これから活動を初めてみたい人、子ども食堂に関心のある人など約40人が集まりました。
〈内容〉
◎講演会「研究者の視点から見た子ども食堂の現在地」京都大学大学院 人間・環境学研究科本間桃里さん
◎報告「子ども食堂の現場から」子ども食堂ゆたか・椥みんカフェ
◎パネルディスカッション
◎交流会
 
 参加者から、現在活動されている方へ「子ども食堂をしている中での悩みは?」「アレルギーへの対応はどうしている?」「運営費はどうしている?」など、運営面で気になることの質問があり、実際に活動している人から直接お話を聞いてもらえました。
 また、参加者みんなで自由にお話できる交流会も実施しました。

実践者のお話を聞くことができてとても参考になった。今後の運営に活かしていくとともに、活動を見学に行ってみたいと思った。
実際に子ども食堂の話を聞いて、子ども食堂の概念が変わった。
新たな考え方をもてて参考になった。来てよかったです。
などの感想をいただきました。

 たくさんのご参加があり、子ども食堂への関心をもっておられる人の多さを改めて感じました。今回の講演会、交流会をきっかけに、また新たな活動が生まれたり、何か次につながっていけば嬉しく思います。

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