【市域】子どもの居場所づくり学習会を開催しました!【9/21開催】

    子どもの居場所づくり学習会-子どもの権利を学ぼう- 

 令和54月、国において「こども基本法」の施行や「こども家庭庁」が設置されました。「こども基本法」には、「児童の権利に関する条約(子どもの権利条約)」に関する理念が明記され、子ども・若者の意見表明や参加を大切にする取組を進めることが求められています。
 このような中、京都市内では、子ども食堂や学びの場等の「子どもの居場所」が広がりを見せており、子どもが地域コミュニティに参加する機会が増えています。そこで、「子どもの権利」を学ぶことにより、子どもの視点に立った居場所づくりについて考える機会とするため、昨年度に引き続き開催しました。
 当日は、子どもの居場所づくり実践者、行政職員、大学生など総勢33名にご参加いただきました。

 
『子どもの権利を学ぼう!~子どものことを大切にする居場所づくり~』
講師:長瀬正子さん(佛教大学社会福祉学部 准教授)

 1.子どもの権利について
 子どもの権利条約には「命を守られ成長できること」「差別のないこと」「子どもにとって最善の利益を考えること」「子どもが意見を表明し参加できること」の、子どもが大切にされなければならない4つの一般原則があります。
 特に、「子どもにとって最善の利益を考えること」について、長瀬先生からは、「最善の利益は子ども一人ひとり違っていて、その子にとって何が大事か考えることが必要」「そのためには、子どもと話し合う過程が大切であり、そのことが子どもの学びにつながる」とお話しいただきました。

 2.子どもの「声」を考える
 子どもから発せられる「声」はどんなふうに表現されるのか、そして、大人がその「声」を聴くために何が必要かについて、参加者同士のグループワークで考えました。
 
 ワークでは、どのグループでも子どもの「泣く」「叫ぶ」「いたずらをする」といったネガティブなことも、子どもの表現の一つとして把握していることが特徴的でした。
 そして、大人は、子どものそのような表現もしっかりと受け止める余裕を持つことや、子どもと気持ちを共有することが大切であるなどの意見が見られました。
 
 ワークを受けて、長瀬先生からは、「子どもが泣いたり怒ったりすることは感情を抑え込むことなく、外に出そうとしていることであり、子どもの居場所に携わる皆さんはそれを悪いことと受け止めず、子どもにとって自身の思いを表現できる場所になっていると思ってほしい」と総括いただきました。

  参加いただいた方からは、

・「子どもの声を聴くことや子どもの権利を守ることの大切さを改めて感じた

・「自分自身の視点が変わった

・「今日の経験をより多くの人に伝えていきたい

などの意見が寄せられ、学び・気づきが得られる学習会となりました。