子どもの居場所づくり学習会-子どもの権利を学ぼう-
2月14日、ひと・まち交流館京都で、子どもの権利について講座とワークショップで学ぶ学習会を開催し、子ども食堂など子どもの居場所に関わる方25人が参加しました。
『子どもの権利を学ぼう!~子どものことを大切にする居場所づくり~』
講師:長瀬正子さん(佛教大学社会福祉学部 准教授)
1.コロナ下で浮かび上がったこと
コロナ下は、今まであった様々な問題が色濃く表面化された時期であるとし、コロナ下の子ども・若者の思いが共有されていない現状があったことが指摘されました。
また、暴力など厳しい状況に置かれている子どもたちは、厳しい状況が「普通の日常」であり、「自分が悪い」と感じていることがあるとしました。
2.「あなたはいまどんなきもち?」
気持ちは「今・ここ」の状態を教えてくれる目印であるとし、今の気持ちを共有するワークをしました。
「たのしい」「つかれた」など今の思いをグループで共有しました。 「自分の気持ちを知ることで、必要な手当て(ケア)を行うことができる。」という一方で、危機に瀕した状況下では気持ちが出せず、気持ちを凍らせてしまいます。凍らせた気持ちは安心する場で溶けるものであり、気持ちの表出は「言葉」だけに限りません。子どもの居場所はその思いがキャッチされる場となることができます。
このワークから「子どもだけでなく自分の思いの理解もできた」や「普段の子どもの姿と照らし合わせ子どもの声を聴こうと思った」との感想が寄せられました。
3.子どもの権利条約
子どもの権利には「生きる権利」「育つ権利」「まもられる権利」「参加する権利」があります。この権利が守られるには、子どもの権利が何であるのか子どもが知ることや、大人の権利が守られていることが重要であるとしました。子どもにとっても大人にとっても「権利」を考える有効なツールとして絵本の紹介もありました。
「言うことを聞かない、あばれる、奇声を発するなどの子どもの言動が出るのは、その子が安心できる場所と感じているからということにハッとした。その背景にあるものを考えて支援していきたい。」「子どもの権利を伝えていきたい」「子どもの声を聴くことが重要」と気づきと学びの多い学習会となりました。