令和3年度 南区子どもの居場所情報交換会を開催しました!
南区内の3つの子ども食堂、フリースクール、青少年活動センター、南区役所子どもはぐくみ室が参加し、「南区子どもの居場所情報交換会」を開催しました。
○前回からのできごと
本ネットワークを活用して、事業者から食材提供があった際に、子ども食堂間で食材のシェアが行われました。
また、企業から調理設備、調理器具を提供したいという希望があり、ネットワークに参加している子ども食堂を中心に調整を行いました。
新たに久世地域で子ども食堂を開始される団体があること、活動場所を他区に移す活動があったことなどを共有しました。
○コロナ禍における活動
現在、南区内の子ども食堂がどのような活動をしているか、参加団体から発表し、参加者で共有しました。
今回、参加された団体は、感染状況に応じて、食事の提供を対面やお弁当の配布と使い分けながら、活動を継続されていました。
さらには、ホームレスの方々に食事提供する活動を始めた団体や、コロナ禍で生活に困窮する世帯を支援するためにフードパントリーを開始する団体などもあり、より多くの人に手を差し伸べる工夫、食材や食事が無駄にならないための取り組みなど、各団体の実践が共有されました。
○現在の課題
<活動メンバーについて>
春には活動の中心メンバーや学生ボランティアの引っ越しや卒業など、様々な変化があり、現在の活動が継続できるか不安であるという意見がありました。
他の子ども食堂から「できることはなんでもするから、言ってね!」などの発言もあり、情報交換をするだけでなく、運営者同士の支え合いのネットワークになっていると実感しました。
<困っている子どもに知らせたい>
多くの食数を提供していても、まだ困っている子どもたちには行き届いていないと感じているそうです。
より多くの子どもたちにこの活動を知ってもらうために、小中学校や行政機関と連携をしていきたいと考えているが、取り組みが進まないことが悩みになっています。
活動メンバーの支え合い、ボランティアの養成、教育機関との連携など、参加者同士で話し合いをしながら課題解決に向けて取り組んでいくことができるネットワークにしていきたいと考えています。
【下京区】西本願寺みんなの笑顔食堂「笑顔塾」~開催当日の様子を一挙公開!~
「西本願寺みんなの笑顔食堂」は、西本願寺が実施されている子どもの居場所の取組です。
今回は新たに学習支援の取組である「笑顔塾」を実施されているということで、取材をさせていただきました!
会場は西本願寺の北側に位置する、聞法会館の3階です。
写真の通り2人用の机を、余裕をもって置ける広さがあります。
学習支援の対象は小学校1~6年生です。
勉強は龍谷大学付属平安高等学校インターアクト部や、龍谷大学の学生さんが教えてくれます。9時半~の受付を済ませたら、いざ勉強開始!
勉強が一通り終わったら、みんなで遊んでリフレッシュ!
普段なかなか遊ぶ機会のないお兄さん、お姉さんと元気いっぱい遊んでいます。
お腹が空いてくる12時に終了。最後には美味しそうなお弁当を持って帰ります。
提供されたお弁当を貰う前に、みんなで合掌。食べ物、命をいただくことに感謝します。
龍谷大学付属平安高等学校インターアクト部の学生さんにお話を伺ったところ、コロナの影響でなかなかボランティア活動の機会がなかったそうです。
話し相手になるのが好きとのことで、今後も笑顔塾をはじめ、奉仕活動に取り組みたいと意気込みを語ってくださいました!
西本願寺みんなの笑顔食堂いかがでしたでしょうか?
参加されている子どもたちや、学生さんたちの笑顔がとっても印象的でした。
参加費は無料です。気になる方は西本願寺ホームページに情報がアップされるので、下記リンクをチェックしてみてください!
https://www.hongwanji.or.jp/news/cat5/cat1/
最後に!担当の岡嵜さんにインタビューさせていただきました。動画は以下より是非ご覧ください!
西本願寺みんなの笑顔食堂取材動画: https://youtu.be/g8vByCJxAyI
(※今回、撮影機材の影響でインタビュー音声が小さくなっています。イヤホン接続でご視聴いただければと思います。)
【右京区】右京区子どもの居場所情報交換会を開催しました。
右京区には現在14の子どもの居場所があり、12団体が運営されています。 今回の情報交換会では7団体が参加され、コロナ禍での活動状況やボランティア、悩みごとなどについて意見交換しました。
前半のボランティア講座では、「嵐山こども食堂」の運営責任者の高畑さんと活動をお手伝いされている川本さん、中西さん、野口さんから「子ども食堂でのボランティア」について学びました。
○コロナ禍での活動・・・
テイクアウト方式でお弁当や食品・日用品を配布されている団体や、休止していたけれど感染状況が一定収束していた様子を踏まえて、12月から活動再開の準備をされている団体がおられました。
コロナ禍でお弁当を配布する形で活動されていた団体から、「活動を続けていたことで、何に困っておられるのか、何が必要なのかを知ることができた」とのお話を聞くことができました。配布するお弁当を地元飲食店の応援も含めて作ってもらうなど、コロナ禍をきっかけに活動の内容にも変化が見られました。
そして、年末には「府民に寄り添った地域活動緊急支援事業(京都府)」を活用し、緊急支援事業を実施される団体もあると伺いました。
○ボランティア・・・
コロナ禍で新規ボランティアの受入れを中止されていた団体もありましたが、現在は徐々に受入れを再開されているようです。子どもたちのお母さん世代や学生、パティシエなど多様な方が活動に参加されています。
○悩みごと・・・
「本当に必要とする方に届けたい」
この言葉は、運営者の皆さんからお伺いすることがあります。
それぞれの活動の目的や思いは様々ですが、「本当に必要とする方に届けたい」という思いは大部分の方がお持ちではないでしょうか。このような悩みごとを共有し、話し合うことができるのもこの情報交換会ならではだと感じています。
株式会社トキプリント様より、ハピネス子ども食堂へメモ用紙・折り紙を寄贈されました。
株式会社トキプリント様より、「印刷の過程で余る紙があり、何か活用できないかと社内で考えていた。子ども食堂の拡がりを知り、役に立つことができれば…と思った。メモ用紙や折り紙を作ることができるけれど、それぞれの子ども食堂に必要なものを聴き取りながら、作成したいと思っている。」とお申し出をいただき、第1弾として南区のハピネス子ども食堂(運営:特定非営利活動法人happiness)が受け取られました。
ハピネス子ども食堂宇野代表が子ども食堂や学習支援で必要とされる紙製品について、株式会社トキプリント小嶋さんとお話されました。
今回持参されたメモ帳は用紙にハピネス子ども食堂のロゴが透かしで印刷されています。そこに活動日時などを追加したものを子どもたちに配布することで、これまで参加していなかった子どもたちの参加につながったり、参加する子どもの保護者に活動が伝わるツールになるのでは…。他には子どもたちが描いたイラストを印刷することができたら、子どもたちに特別感を感じてもらえるかも、学習支援では計算や漢字の練習などに使える紙があればうれしい、などいろいろなアイデアが湧いていました!
小嶋さんは「子ども食堂や子どもたちに喜んでもらえるものを作りたい。実現に向けて社内で検討します!」と今後の活動に胸を膨らませておられました。
【東山区】東山区子どもの居場所情報交換会を実施しました。
【西京区】西京区内の子ども食堂情報交換会を開催しました(7/15開催)
子ども食堂を実施中の団体、これから子どもの居場所を立ち上げたい、活動に参加してみたい団体、行政、地域貢献を考える企業など、西京区で子どものことを考える皆様に広くご参加いただき、情報交換会を実施しました。
<西京区内の子ども食堂を動画で紹介しました>
●え~し~ぴ~キッチン 様
https://youtu.be/G3IlvVNuYYU
●キッチン・ゆんたく 様
https://youtu.be/0DNo-h_vbO8
●ひまわり食堂 様
https://youtu.be/ueDjKoELMrI
●ふれあい食堂けやキッズ 様
https://youtu.be/2GNio5xAV6M
●嵐山東子ども食堂 様
https://youtu.be/rSnc07729wc
<情報交換・交流ではこんな思いが共有されました>
◎みなさんの活動の様子がわかり、参考になりました。
◎子ども食堂の実施に向けて一歩進めそうです。
◎本当に子ども食堂が必要な子どもにどうやったら支援が届くのか知りたいと思いました。
情報交換会終了後には、各団体の名刺交換が活発に行われたり、個別に見学に行く約束をされたりと、積極的な交流の機会となりました。
【中京区】「ちいさな子ども食堂」交流会に参加しました(8/21開催)
立ち上げから1年がたった中京区の「ちいさな子ども食堂」。そのスタッフや支援する地域の方々が集まった交流会に参加しました。
交流会では、この1年間の活動報告とともに、設立時の実行委員会で助言された「山科醍醐こどものひろば」村井琢哉さんを講師にお迎えし交流されました。
活動報告では、スタッフの声としてコロナ禍で本来の子ども食堂の役割を果たせていないのではという葛藤がある一方で、設立当初に思い描いていた形とは違うものの、子どもの居場所の重要性を感じたという報告がされました。
村井さんからは、スタッフが抱えているコロナ禍での活動に対する不安やこれからの活動へのアイディアなどたくさんの助言をいただきました。
例えば、コロナ禍で本来の子ども食堂としての活動ができず、テイクアウト方式で子どもたちと会話する機会が減っている声に対し、テイクアウト方式でも子どもたちと出会って少しでも様子を知ることの重要性や、笑顔で子どもたちを迎える子ども食堂の存在そのものが大切といった助言がありました。
交流会の最後には参加者との質疑応答もなされ、「ちいさな子ども食堂」の今後の活動につながる有意義な時間になったように思います。
【中京区】子どもの居場所情報交換会を開催しました(6/3開催)
こども食堂や学習支援を行っている団体に呼び掛けて、6月3日に中京区子どもの居場所情報交換会を開催、会場に4団体と3名のオブザーバーの方々、オンラインで3団体が参加されました。
以下の3つのテーマについて、活発な意見交換を行いました。
①地域とのつながり・お付き合いについて
②メニューに関する工夫について
③食材・物資に関する工夫について
この1年間に2度の緊急事態宣言と延長がありました。それでも、各団体は「今だからこそ」と活動内容を工夫しながら、子ども達やそのご家族と繋がり続けていました。食や学習支援(生活支援)を通した関わりの中、スタッフも喜びや気づきを沢山得て、それが継続の力になっていることが伝わってきました。
【山科区】にじいろキッチン
「にじいろキッチン」は本願寺山科別院を拠点に活動されている子ども食堂です。
代表者の田中さんは、「山科別院が、子どもたちの笑顔があふれるふれあいの場所になってほしい」との思いから、子どもたちが安心して来られる場、地域の方の憩いの場となることを目的として子ども食堂をはじめられました。
子ども食堂に来てくださる方の笑顔を見られた時が一番の喜びです。お子さんだけでなく、一緒に来られるお母さんにも喜んでいただけるのが嬉しいですね。
毎月来て下さる方がだんだん増え、少しの間でも会話する中で、みなさんが交流を求めておられると感じています。みなさんにとって「ホッとする」居場所でありたいと思っています。
動画はこちらからご覧ください。
【右京区】わかち愛こども食堂~開催当日の準備から開催までを一挙公開!~
「わかち愛こども食堂」さんは、右京区葛野学区にあり西京極総合運動公園のすぐ近くで毎月第4木曜日に開催されています。
開始当初から、完全無料で手作りのお弁当・食品・日用品などを配布しています。
今回は、開催当日の準備から密着取材に行ってきました!
まずは、お弁当づくりから!
この日のメニューは、サフランライスと漫画肉のようなスペアリブ!
あと、毎回お弁当に入れておられるのは、ニッコリ☻かわいいスマイルポテト。
運営者の安本さんは「フタを開けたとき、思わず、ニコって笑うでしょう?」と。
思わず笑顔になるようなお弁当作りを常に心がけておられます。
食堂開始は16時から。
ガレージに机を配置し、その上に手づくりお弁当のほか、パンや食材、お菓子、日用品などたくさん並べていきます。
この日も、下校途中の小学生たちが次々と立ち寄り、お菓子をもらって満面の笑み!
ほかにも、親子連れ、近所にお住まいの住民、仕事帰りのサラリーマンなど、たくさんの方が来られあっという間に用意していた50食のお弁当が全て無くなりました。
スタッフの方が「気をつけてね」「また来月も待ってるよ」とお一人お一人に声をかけ、みなさん笑顔で帰られました。
安本代表へのインタビュー動画は以下よりご覧ください!
【西京区】交流会を開催しました!
3月22日(月)、西京ふれあい地域福祉センターにて、区内の子ども食堂実践団体を対象に交流会を開催しました。
<内容>
◎子どもの居場所づくり「支援の輪」サポート事業の説明
◎各団体の活動紹介
◎情報交換・交流
コロナ禍での活動状況の共有や工夫の紹介、また今後の情報交換会でやってみたいことなどを話し合いました。
<情報交換・交流ではこんな思いが共有されました>
◎他の子ども食堂の様子を知りたいし、自分たちの活動も知ってほしい。
◎実践団体のみの情報交換会のほかに、これから子ども食堂を立ち上げたい団体や、ボランティアをしたい人も参加できるような交流会があったらよいのではないか。
<西京区役所・洛西支所子どもはぐくみ室からも参加していただきました>
◎各団体の状況や、現場の声を聴くことができ、嬉しく思います。これを機にネットワークが広がり、子どもたちを支えていけたらと思います。
<西京区社会福祉協議会の担当者より>
地域の皆さんと一緒に、子どもを支える「支援の輪」を広げていきたいと思います。 子どもの居場所を運営されている方、新しく立ち上げたい方、興味がある方も、ぜひお気軽にご相談ください。
【東山区】協立スクール
東山区の有済・粟田地域にあるNPO法人三条希望の会が主催する「子どもの居場所づくり事業」の取り組みを取材しました。(令和3年1月取材)
ひとり親家庭の悩みや不安を持つ子どもたち、親たちが気軽に交流し安心して集うことができる「居場所づくり」に取り組まれています。地域住民や大学生ボランティアがスタッフとしてかかわるこの取り組みでは、子どもたちの笑い声に溢れていました。
代表の安田さんにお話しを伺いました。 続きは動画をご覧ください。
【西京区】ふれあい食堂けやキッズ
ふれあい食堂けやキッズは、洛西子ども食堂実行委員会が運営する子ども食堂です。
大切にしているのは、子どもと同じ目線で寄り添うことと、一緒に過ごすこと。子どもには「遊んで、学んで、幸せに過ごす権利と義務」がある。その思いに共感し、地域のために頑張ろう!という方々がメンバーとして一緒に活動しています。
本当は、みんなで一緒に食べる形で開催したいと思っていますが、今は感染症対策として、お弁当を渡しています。入り口での消毒・検温に加え、窓を開けて換気をし、ボランティアはマスク、手袋をして準備しました。渡す時間は長くとれませんが、その中でも「来てくれてありがとう!」「気をつけて帰ってね!」と声をかけます。取材の日は100食用意していましたが、たくさんの方が来られ、急遽追加して120食を提供しました。
<代表:東憲一(あずま のりかず)さん>
子どもを支える公的な仕組みがあることが理想ですが、実現には時間がかかります。それまで、目の前の困っている子どもや親を放ってはいけないという思いで、子ども食堂をしています。理想は、子ども食堂がなくてもすべての子どもが幸せに暮らせる社会。その実現のためには、自分たちが行動を起こしていくことが大切だと思っています。
「ふれあい食堂けやキッズ」の様子、東代表の思いはこちらからご覧ください。
【右京区】嵐山こども食堂
子ども食堂開催に向けたウラ側を密着取材しました!!~令和3年3月開催時の準備編~
「京都のこども食堂の歴史はココから」とも言われている「嵐山こども食堂」。
平成27年11月から開催されていますが、コロナ禍での現在も毎月第3日曜日にテイクアウトのお弁当形式で行なっています。
今回は、開催日前日の準備から、密着取材に行ってきました!
まずは、お野菜の調達から!
ご近所の農家さんより、立派なほうれん草をたくさんお裾分けいただきました!
お申し出いただいた2か所へ出向いて、それぞれ一緒に収穫作業に参加!
キャベツもおまけにいただきました。
ありがとうございます!
次に向かうは、開催当日の調理に携わってくださるお手伝いさんのお宅へ。
想定以上にほうれん草をたくさんいただき、急遽、メニュー変更の作戦会議が始まります。
「お弁当のメインが回鍋肉やし、副菜はあっさりとおひたしの方がいいんちゃうやろか?」
「ほうれん草は、明日までに洗って下茹でしておきますよ!」
その後、会場へ移動。食材や必要物品の搬入を行ないます。
160人分の食材なので、ものすごい量です。
食堂内に、明日開催分の食材が出揃いました!(写真はごくごく一部です)
これを明日、お手伝いさんのお力も借りながら、仕分け、調理。皆さんに配布されます。
当日の様子と、代表高畑さんコメントはこちらをご覧ください
○嵐山子ども食堂ホームページ
https://arashiyamakodomosy.wixsite.com/kodomosyokudou
○嵐山こども食堂Facebook
https://www.facebook.com/arashiyama.kodomosyokudou/
【左京区】てらこや子ども食堂
左京区の養正学区にある、てらこや子ども食堂におじゃまし、代表の小林さんにいろいろなお話を聴きました!
(区社協職員)
子ども食堂をはじめたきっかけを教えてください。
(小林さん)
自身の少年時代の体験や、フィリピンの子との出会いを通じ、子どもたちが、“しんどくなる前”、”非行にいたる前に”、”信頼できる人間関係”、”安らげる場所”が必要だと感じました。
そのような場所をつくるために自分に何かできることがないかと考え、子ども食堂にボランティアとして参加するなかで、子ども食堂の必要性を感じ、立ち上げを決意しました。
(区社協職員)
普段は、どのような活動をされているのですか?
(小林さん)
「てらこや子ども食堂」のスタッフは、学生と社会人で構成しています。中でも学生が多くを占めているのが特徴です。また、地域の方にも来ていただき、世代間の交流の場にもなっています。
いつもは、午後6時から一緒にご飯をたべたり、子どもと一緒に遊んだり、学習支援を行ったりしています。立ち上げから3年くらいがたち、試行錯誤を繰り返しながら活動をするなかで、ここに来てくれる子ども側にもボランティアスタッフ側にもいろんな変化がみえてきました。
(区社協職員)
そうなんですね。具体的に、子どもさんには、どのような変化があったのでしょう。
(小林さん)
交流を続けていくうちに、抱えている「しんどい」気持ちや、親や先生には言えない悩みをポロっと吐き出してくれるようになりました。何気ないやり取りの一つ一つの積み重ねが、信頼関係を築いていたんだと実感しました。
先生や親でもない「ちょっと年上のお兄さん・お姉さん」だからこそ、言えること、聴けることがあることを感じています。「大人と子ども」という縦方向の関係性ではなく、「ナナメの関係」が地域にあることが、子どもたちにとって大切だと気付きました。
(区社協職員)
「ナナメの関係」というのは、子どもの居場所のなかでのキーワードですね。
では、ボランティアスタッフさんには、どのような変化があったのでしょうか。
(小林さん)
子ども食堂の運営のなかでも、ボランティアスタッフ(特に学生)の成長に驚いています。子どもたちと触れ合い、子どもたちと話しをするなかで、「この子たちのために自分自身ができることは何かないだろうか。」と考えるスタッフが増えていきました。
大学生20歳前後の年齢で、小学生や中高生と触れ合う機会がある人は、少ないように思います。しかし、ここでの「ナナメの関係」は、学生のボランティアスタッフに大きな意識の変化をもたらしていきました。 「子どもに何かをしてあげる」のではなく、一人の人として、いろんな人が出会うことで、それぞれが自分自身の可能性に気づき合える場所になっています。
~この後も、代表の小林さんやスタッフの皆さんにたくさんの想いを聞かせていただきました~
現在は、コロナ禍により規模を縮小し、お弁当の配布をしておられますが、やり取りが一方的になってしまうことやニーズに応えきれないことが悩みだそうです。
「そのなかでも、工夫してコミュニケーションをとっていける体制を考えていきたい。」とおっしゃっていました。
また、「今後は、子ども食堂間のネットワークがもっとできることで、お互いに協力できる関係づくりができれば嬉しい。そして、今のボランティアスタッフがいずれ自分の住んでいる地域で子ども食堂を立ち上げたいという想いになってくれたら嬉しいし、その応援もしていきたい。地域のみなさんにも理解の輪を広げ、繋がっていきたい。」とのことでした。
“地域のなかに、子どもたちが安らげる場所が増えていくこと”を願い、そのために今後も頑張って活動をしていきたいと熱く語ってくださいました!
そのような想いに寄り添い、応援していけるよう、今後もこの事業を進めていきたいと思います。
【北区】交流会を開催しました!
3月10日(水)、北区役所にて、区内の子ども食堂実践団体を対象に交流会を開催しました。
<内容>
◎子どもの居場所づくり「支援の輪」サポート事業の説明
◎各団体の活動紹介
◎情報交換・交流
コロナ禍でも創意工夫をしながら、子どもたちの居場所を運営されている皆さんと共に、活動の目的や子ども・地域に対する想い、また運営面での工夫などについて情報交換を行い、出会いの場・交流の機会となりました。
<活動紹介ではこんな思いが共有されました>
◎様々な人や団体と連携し、地域に根付いた居場所となりたい。
◎“大人の都合で始めて、大人の都合で止めない”をモットーにしている。
◎家庭でも学校でもない“第3の居場所”となりたい。
<情報交換・交流ではこんなお話もありました>
◎参加者に「コロナ禍で心配なこと」を聞き、一緒に安心できる場所を作っていきたい。
◎登下校中の児童が子ども食堂を実施している高齢者施設に気軽に寄ってくれるようになった。
<北区役所子どもはぐくみ室からも参加していただきました>
◎顔の見える関係づくりの第1歩となり、嬉しく思います。
◎困っている子どもや家庭に気づいたり、気になることがあれば、区役所に相談してください。
<北区社会福祉協議会の担当者より>
今日の出会いを契機として、北区内で「子どもの居場所づくり」に取り組んでいただいている皆さん方とともに、専門機関や団体、区役所とも連携し、子どもを中心とする「支援の輪」を広げていきたいと思っております。
【伏見区】小栗栖宮山子どもの居場所「あおぞら」
3月20日(土)は【小栗栖宮山子どもの居場所「あおぞら」】(※以下、「あおぞら」)へお邪魔しました。
「あおぞら」は、小栗栖宮山学区社会福祉協議会、小栗栖宮山民生児童委員協議会を中心として実行委員会が月に1回、小栗栖宮山小学校を会場に開催されています。
今回は、インタビュー形式でお届けします!
インタビュアーは、伏見区社会福祉協議会醍醐分室の真鼻さんです。
お話をお伺いしたのは…
岩井 奈緒美さん
(小栗栖宮山民生児童委員協議会 会長)
○活動のきっかけを教えてください。
学習の進捗などが気になる子どもや困っている子どもに対し、何かできることはないかと感じたからです。
○活動が実現するまでにどんなことに取り組まれましたか?
伏見区社会福祉協議会の職員に「子どもの居場所には食堂だけでなく学習支援もありますよ」と聞いたことから、伏見区役所醍醐支所へ相談し、子どもへの声掛けに関して学校の協力を得、スタートすることができました。
「困っている子ども」がどの子どもなのか私たちにはわからないので、学校の協力が不可欠でした。
○子どもたちの変化を感じることはありますか?
最初は子どもたちも勉強どころでなく、落ち着きがありませんでした。月に1回の取組ですが、名前や顔をお互い覚えることで道端で会っても声を掛け合える関係になってきています。今では3年以上参加してくれている子どもたちもいます。
○大学生ボランティアの活動について教えてください。
子どもたちと学習や遊びを通して親しんでくれている学生さんや、子どもたちに圧倒されている学生さんもおられます。
今後は、私たちの思いや学生さんの思いを共有し合える場を設けることで、「あおぞら」をさらに良い居場所にできるのではと考えています。
○やりがいを感じるときはどんな場面でしょうか?
小学校のPTA活動でも同じでしたが、活動を継続する中で、子どもたちは私たちの顔や名前を憶えてくれます。「あおぞら」でも月1回「遠からず、近からずの関係」で自分の子どものようにじゃれ合ったり、怒ったり、触れ合うことで関係が深まっているように感じています。
その子どもたちと道端で声を掛けてくれたり、成長を見ることができることがうれしいし、子どもたちを見守ることに繋がっているのかなと感じています。
○今後はどのような「あおぞら」を目指していますか?
今来てくれている子どもたちを大切にしつつ、学校の思いを踏まえ一人でも多くの子どもたちに参加してもらいたいなと感じています。
卒業した子どもたちが、中学校生活の中で気晴らしに「あおぞら」に遊びに来ることができる居場所でありたいですし、見守れる限りは「遠からず、近からずの距離」でずっと見守っていきたいです。
📸岩井さんと一緒に活動されている
木下久美子さん(小栗栖宮山主任児童委員)と
ご一緒に。
インタビューを終えて…
「あおぞら」に関わって3年が経とうとしています。
子どもたちが継続して参加することで、集中して机に向かうなど、落ち着いた様子を見ることもできるようになりました。
困りごとを抱える子どもたちを取りこぼさないよう地域の方や学校等との連携を切らさず、「あおぞら」が末永く活動が続くよう関わっていきたいと思っています。
【左京区】情報交換会を開催しました!
3月13日(土)、左京区社会福祉協議会にて区内の子どもの居場所実践団体を対象に
情報交換会が開催されました。
子どもの居場所に関心のある学区社会福祉協議会の方の参加もありました。
<プログラム>
◎子どもの居場所づくり「支援の輪」サポート事業の説明
◎区、学区社会福祉協議会の活動紹介
◎各団体の自己紹介、意見交換
このホームページをご覧の方の中にも『社会福祉協議会って名前は聞いたことあるけど、
どんなことをしてるんだろう?』と感じた方がおれらるかもしれません。
関心を持ってくださった方は、一度京都市社会福祉協議会のホームページをご覧ください。
団体間の意見交換では、このような内容が挙がっていました。
■学校から生徒にチラシを配布してもらえるようになったきっかけは?
■子どもたちに「学習会があるよ」と声を掛けるけど参加が少ない…
■子どもたちの悩みに子ども食堂として何ができるのか、悩んでいる。
各団体の現状を共有し合ったり、同じ悩みを持っているんだなと共感しあうことができました。
学区社会福祉協議会の方からは、
団体の方たちに『子ども食堂の支援で私たちができること』に関して質問がありました。
関連して、
・どんなことを目的にしてる?
・対象は絞ったほうがいいの?
・どうやって広報したらいい?
・ご飯食べるだけでいいの?ほかに何してる?
・運営費はどのように確保してる?
などの疑問について参加者全員で共有する時間を持つことができました。
『子ども食堂がたくさんあれば、その分居場所を必要とする子どもたちの居場所が増える!』
学区社会福祉協議会からは「子ども食堂を立ち上げるにはどうしたらよいのか」という声があり、新しく立ち上げたい思いに対して、実践団体から「立ち上げをお手伝いするよ!」との声もいただきました。
左京区社会福祉協議会の担当者は、
『今日をきっかけにいろいろな可能性を模索してきたいです。私たちがお手伝いできることもあれば、運営者同士だからこそ協力できることがあると感じています。』と話していました。
京都市内では、各行政区において区内の子どもの居場所実践団体の皆さんに、情報交換・交流の場を提供しています。
【山科区】子ども食堂 ゆたか
子ども食堂ゆたかは、小野学区の自治連合会が、民生児童委員協議会、炉端ゆたか(炉端焼き店)の協力を得て運営している子ども食堂です。 同じ「子ども食堂をやりたい」という思いを持った、瀧澤さんと炉端ゆたかのマスターが偶然出会い、コロナ禍で困っている親子を支援しようと立ち上げを決めました。 令和2年3月にスタート。当初は1食10円の食堂スタイルでしたが、4月に緊急事態宣言が出てからは、お弁当の販売に切り替えました。
〈自治連合会 役員:瀧澤 惠さん(写真左)〉
思っていた以上にたくさんの子どもが来てくれます。みんな自分から片づけを手伝ってくれるようになりました。 私たちスタッフも、子どもの変化に気づくようになりました。気になった時は話を聞いてみたり…。最近は子どもたちから色々話してくれるようになりました。 おしゃべりはしない子もいますが、ここに来てくれることが私たちに関わろうとしてくれている意思表示だと思っています。毎日来てくれることが嬉しい。 子どもたちの、地域とつながりたい気持ちにしっかり応えていきたいです。あり続けることが大切だと思うので、無理せず、できる範囲で続けていきたいです。
スタッフのみなさんからもコメントを頂きました。 ぜひ動画もご覧ください。
子ども食堂ゆたかの様子は炉端ゆたかのFacebook&Instagramから見られます!!
【上京区】ひとえつぎ食堂
堀川今出川、大通りから細い路地に入って歩いて5分、“Colis西陣”というフリースペースを会場に毎月2回開かれています。(地域のお茶の間を目指して始まったColis西陣。各種イベントも開催され地域の方々による手づくり品も販売されています。ちなみに目の前の細い道は、晴明神社の行列も通るそうですよ。)
代表の恩庄さんは、子どもたちや地域の人たちが「ひとえつぎ食堂」で出会い、お互いを知る関係性になれるような交流の場をつくりたいと思ってこども食堂を始められました。
“ななめ上”の存在に出会える場に・・・
いまの子どもたちにとって身近な大人は、親や学校の先生、スポーツの先生など教育者が多いのではないでしょうか。親や先生ではない、お兄さん、お姉さんなど「ななめ上」の存在と出会うことで価値観も広がると思っています。子どもたちにはいろんな価値観を広げる場所であってほしいと思います。
子どもたちにとって選択肢が増えること
こども食堂などの居場所は競合するものでは無いと私は思います。たくさんあればあるほど子どもの選択肢が増えることにつながります。もし、「やってみたいな」と思う方が居たら、小さなことでも始めていただけたら嬉しいです。既に実践する団体と協力してもいいですよね。それぞれができることに取組めば、子どもはもちろん、少し大げさかもしれませんが、まちの未来にもつながっていくと思っています。
動画はこちらからご覧ください。
・youtubeサイト
・ひとえつぎ食堂(Colis西陣)ホームページ
・facebookはこちら(yumecanアカウントにつながります)