東山協立スクール(school)が生まれたのは2013年。なんと今年で11年目を迎える居場所です。東山協立スクールの特徴は「子どもたちが帰ってこられる居場所」であること。
令和2年にも取材させていただきましたが、その時はコロナ禍真っ最中。今回はその時と比べ現在はどのような活動をされているのか、また長く続けているからこそ生まれているものについて、代表の安田さん、スタッフの関根さんにお話を伺いました。
1.長く活動が続けてきたからこそのつながり
(安田さん)
以前、参加していた子どもたちがその後成長して大学生になり、今度はスタッフとして居場所に戻ってきてくれました。目標とする先輩が目の前にいることは子どもにとっても成長につながることだと思います。
2.活動で大切にしていること
(安田さん)
コロナ禍にできなかったことを再開しています。
夏休みには数日間にわたって小学生対象の宿泊体験をやりました。普段の活動ではスタッフが調理を担当しますが、この日は子どもたちにも調理体験を味わってもらいたくて一緒にやりました。次の日には早朝からみんなで大文字登山。最後まで子ども達が登り切ったのが良かったです。小学生の段階から少しでも達成感を味わってもらいたいという思いで企画しました。
(関根さん)
自分自身にとっても楽しいことが大切だと思います。スタッフ側が楽しいと思うことで、参加している子どもたちも定着してくれる。そういう意味でまず自分が楽しむことを大切にしています。
3.活動の中でのエピソード
(安田さん)
過去にフィリピン国籍の小学生が参加してくれていたことがありました。その子が高校生の時、フィリピンに帰国することになった際、帰国前に会いに来てくれました。そんなつながりが出来たのはこの居場所があったからだと思う。特別なことは何もしていません。ただ、ここで一緒に遊んでいただけ。同じ居場所にいることで気持ちが通じ合えるような関係になったと思います。
(関根さん)
中高生からは学校での人間関係や進路についての相談を聞くことがあります。普段からの会話で自然と悩みが出てくることもあれば、相談しに来たりすることも。
4.今後の活動に向けての意気込み
(安田さん)
ここは子どもたちが帰ってこられる居場所であり、そこには仲間や信頼できる大人たちがいることを伝えていきたい。特別なことができるわけではないけど、この活動の一番大きなものです。
最後に安田さんからは「これから育つ子どもたちが、地域をしっかりと支えていく存在になってほしい」という子どもたちへの想いも語ってくださいました。
”東山協立スクールで育った子どもたちが成長して今度は支える側に回る” そんな循環のもと、『食・学・遊』を通して子どもたちの成長を見守る地域の居場所となっています。