伏見区、深草児童館で行われている「子ども未来食堂洛和会”ふかくさ亭”」に関わるみなさんをインタビュー!
子ども食堂への想い、そしてこういった活動を始めたいと考える方々へのメッセージをお聞きしました。
○子ども食堂を実施することの楽しさとは?
♪美濃会長
子どもたちが「おいしい!」と言って食べてくれることは本当に嬉しいです。
「おかわり、もっとないの?」という声もありますが、素直な反応が見えることは楽しく、子どもたちが喜ぶかなとメニューを考えることも楽しいです。
月2回の実施ではメニューも工夫し、限られた調理スペースでも作りやすいこと、あまり手をかけずに手早くできることは意識しています。
♪徳田さん
子どもたちは純粋にかわいいですね。
好きなものを後で食べる子、先に食べてしまう子など色々いて毎回発見があって面白いです。
学校での出来事を話してくれたり、仲良し会(深草小学校での地域住民との交流会)のことを覚えていて「仲良し会のおばちゃんや!」って声かけてもらえたり、子どもたちとの関わりを楽しんでいます。
○子どもたちを通して地域が見えることも
♪美濃会長
私たちにとって児童館の子どもたちは、孫か、ひ孫くらいの年齢でスタッフとは「同級生の子どもの子どもくらいかな」と話しているくらいです。
親しくなった子どもの苗字を聞いて「あの人のお孫さんか!」とスタッフで気づくこともあり世代を超えて繋がりがあることは嬉しいです。
学区の地域活動で関わる高齢者の方々と思いがけず繋がっていることや、家族代々この地域で生活されていることも子どもを通して知り、この取り組みを通していろいろ見えてくることもあって面白いですね。
○子ども食堂実践への想い
♪徳田さん
共働き家庭も増え、いまの子育て家庭での食事準備は本当に大変だと思います。
冷凍食品など手軽なものが増え、準備の手間が軽減し便利になることは良いと思います。
だからこそ、この子ども食堂の食事は、できるだけ手作りであること、子どもたちが食べて「おいしい」とか「たのしい」と思ってもらえることを大切にしていきたいと思いながら関わらせてもらっています。
♪美濃会長
いずれは子どもと一緒に食事を作り、一緒に食べることもやってみたいですね。
みんなで食べることが楽しいと思ってもらえる場所となるように、児童館と協力しながら、これからも子どもたちの笑顔を増やしていきたいです。
○子ども食堂をやってみたいと思う方へ
♪美濃会長
子ども食堂の言葉が出はじめた頃は子どもの貧困というイメージが強かったように思いますが、私たちにはそういったイメージは全くありません。
みんなで一緒に食事を共にすることを楽しいと感じてもらえることを大切に、私たちスタッフも楽しみながら取り組んでいます。
やりたいと思う人が居たら、できるところからやってみてほしいなと思っています。
○取組は子どもが安心できる地域づくりへつながっている
♪橋井さん
子どものなかには、土曜日学童で他の子どもがお弁当を食べている中、コンビニで買ったパンなどを食べている子も数は少ないけれどいます。
子どもたちはそのこと自体はなんとも思わずに過ごしていると思いますが、こうして地域の方が食事を提供してくれて、みんなが同じもの、暖かい食事を食べられる場所があることは、本当にありがたいことだと思います。
狭い場所、限られたスペースでも毎回工夫しながら実施してくださることは、子どもたちのためにという想いが伝わりますし、それは職員も一緒です。
日常生活でお会いしたらあいさつできる人が増えていること、子どもたちにも地域には見守ってくれる目があるということを感じているのではないかなと思っています。
○実施にあたり児童館で大切にしてきたこと
♪野村館長
立ち上げの時から、児童館では幼老交流を意識していました。
核家族化が進み、家族だけでない大人と一緒にできることは何かを念頭におきながら子ども食堂の取組を考えていました(※)。
児童館なので元々調理する環境が無い中でのスタートになることはわかっていましたが、そこに身構えず、子どもたちが地域の方とともに過ごし、一緒に食することはお互いの距離が近づけることにもつながる、そういったイメージを持って準備していきました。
子ども食堂での身内の大人ではない方々との出会いは、子どもたちにとって、地域であいさつできる大人や顔がわかる人が地域で増えることでもあります。
そのことは子どもたちの安心につながっているのではないかと感じています。
※感染症が拡大している現在は、スタッフと子どもの交流活動を控えておられます。
○実施を考える事業所へのメッセージ
♪野村館長
私たちの法人では、子ども食堂に取り組んでいくという方針が先にあり、ではどうやったら実施できるのか、各児童館で実施するには、と準備してきた経過があります。そして地域のみなさんに協力していただき実現しています。
取り組み方はそれぞれだと思いますが、事業所の個性を活かした形で、無理のない方法を探っていけば取り組めるのではないでしょうか。
地域特性や衛生面などクリアする課題はあると思いますが、良い意味で無理のない形で、とりあえずやってみようの前に、なぜ取り組むのか、どうやったらできるのか、土台の準備ができれば良い方向へ繋がっていくと思います。
休止期間中の訪問では、インタビューを子どもがのぞき込んだり、にぎわう声が聞こえてきたり、アットホームな空間での取組であることが想像できました。福祉施設と地域住民の方が一緒に手をつなぎながら、子どもたちのために活動されておられます。この活動がこれからも長く続けていただけるために伏見区社協ができるお手伝いをさせていただきます!